1 はじめに
こんにちは、シャングリラ(@pokeShangrira)です。
今回はS9において最終43位(レート1964)を達成したドラパルト‐コバルオンの叩きパを紹介しようと思います。
2 テラキオンとコバルオン
シーズン中盤の8月17日、以前から時間があるときにリセットして厳選していた色違いコバルオンを遂にゲットしたので折角だし叩きを使うかぁ、と思い構築を作り始めました。
何回リセットしたかは数えてないけど色。
— シャングリラ (@pokeShangrira) 2020年8月17日
コバルオン叩きも使ってみようかなぁ pic.twitter.com/xLYO0J4uO6
自分はS8において叩きパの代名詞とも言えるを使っていたこともあり
コバルオンを使うならテラキオンと同じく特性「正義の心」を活かした袋叩きパーティの方が手に馴染むだろうと構築のコンセプトを決定しました。
叩きパを使う為に、まずテラキオンとコバルオンの差別化点について考察していきます。
(岩/格闘) 91-129-90-72-90-108
(鋼/格闘) 91-90-129-90-72-108
....攻撃種族値90????
コバルオンは陽気にした場合のA実数値が142であり、この数値は
陽気Aぶっぱ:181
耐久調整を施した:163
と他の叩きエースに比べてやたらと低く、
意地っ張り:167
陽気:150
意地 145
などのよく分からないポケモン達よりも低く、
特化ハト―ボー(141)にかろうじて勝っている数値となっています。
このため火力指数で比較しても、
+4テラキオンのダイロック:105885
+4コバルオンのダイスチル: 83070
+4テラキオンのダイスチル: 70590
とタイプ一致のはずなのにダイスチルがテラキオンのそれの1.2倍しか火力が無く、なんなら陽気の手助け珠キョダイカキュウ: 78624に近い数値です。
実際の対戦を例に出すと、H4降りのH308-B98相手に叩かれない状態でダイロックを打っても確定1発を取れません。4倍弱点とは!!??(ダメージ割合92.2%~109.0%で56.2%の中乱数1発)
以上のようにコバルオンは火力面で見た場合残念という言葉以外で形容できないような惨状となっています。
そんなコバルオンが他の叩きアタッカーよりも優れている要素、それは圧倒的な物理耐久です。詳細なダメージ計算は後で載せますが、陽気の珠キョダイカキュウクラスの攻撃を耐久無降りでも確定耐えします。それに加えて鋼タイプの優秀な耐性及びダイスチルによるBバフもあり物理アタッカーに対して非常に強く出ることができます。
ダイマックスや袋叩きに依存しない単体性能を持ち逆にダイマさせると裏のゴリラに縛られる為扱いづらくなるとは真逆、ダイマックスさせ叩きを決めなければ並以下のアタッカーであるが決められれば場に居座りやすく大暴れできると言ったところでしょうか。
3 構築の作成
まずは袋叩き役の選定です。
自分は叩き役のtier1はであると考えています。それは悪戯心により1ターン目に袋叩きを使い相手にS優位を取られても、後攻追い風によって容易に切り返せるためです。叩きギミックにより取った優位をそのまま覆させずに維持する性能が他の叩き役と比べて抜きん出ており、「叩きを決めて相手を1体倒したけどその後が続かない」という状況の発生を限りなく抑えてくれます。
ただし、そんなエルフーンでも相手の猫騙しに弱いという欠点があります。守るや手助け、テラキオンのファストガードにより対策自体はできますが後手に回っている時点で1手遅れているのと同義です。エルテラなら叩かなくても試合の組み立てはできますがコバルオンの場合叩かないと話にならないので、決めた後より決めることを最重要視して@気合いの襷を採用しました。ドラパは猫騙しを透かせるタイプかつS実数値213の速さによってほぼ確実に袋叩きを打つことができます。は気合いの襷、は持ち前の耐久による行動保障により相手にこの指がいない限り叩きを決めることができるようにしました。
また今回、エルフーンの採用は見送りました。理由としては叩き選出をしない場合も(例;指+トリル)、、という叩きに偏重し単体性能が低めのポケモンを出さなくてはならなくなるためです。エルフーンを入れるくらいなら単体としても動けるアタッカーを入れた方がいいと判断しました。
他の4体ですが、まずエルフーンを抜いた事により構築のS操作は追い風ではなくトリックルームを軸に考える事にしました(構築にS操作が無いと回せない人間) まずトリル役に欲しい要素としては
・トリルを貼るだけではなく自分で殴れて詰めの駒にもなれる
・相手のラストに残り勝ちなとに強い
の2点でした。特に2点目が重要でエスパータイプが多いトリル役はどうしてもその2体が出てくると置物になりやすいため打点があるポケモンを探しました。その結果、条件を満たすポケモンとして耐熱の鉄壁ボディプレ@食べ残しを採用しました。DDラリアットガエンのみが鬼門ですが、最近のガエンはそれを切っていることも多く、ゴリラ相手にも接地していることによりGFの恩恵を受けて食べ残しを叩き落とされても抗えるようになっています。またに一貫しているエスパー打点(イエッサンのワイドフォース)の受け役としても機能してくれます。
次にトリルアタッカーですが、こいつは
・ドラコバが出せない相手=この指持ちに強い
・トリルが無くても動ける耐久がある
ことが求められていたのでこの指がや等フェアリータイプが多いことも踏まえてやと並んだ時に力を発揮する、ヘドロウェーブ持ち@突撃チョッキを採用しました。ドータクンとの地ならし弱保ギミックも考えましたが、前述した通り常にドータクンと一緒にトリル選出するわけではないのでそれは諦めて、前の3体の特殊耐久が薄めなのでそれを補うために突撃チョッキを持たせました。このことにより特殊攻撃ではビクともしないようになりました。
今までの4体では晴れパが重い(特殊攻撃主体で攻めてくるためコバルオンが受けきれない&ももダイアースを持っていてドラミドロじゃ打ち合いが不利)ため、晴れ以外にも汎用的に動かせる@命の珠を、また初手眠り粉を振ってくるとが憎かったのとトリルサポート役も欲しかったので@防塵ゴーグルを採用して6匹が決定しました。
4 個別解説
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コバルオン
性格:意地っ張り
努力値196-252-4-0-12-44
実数値191-156-150-×-94-134全体の選出率が84.1%であり、選出するなら9割近くがドラコバ選出。
技はタイプ一致のインファイトとアイアンヘッド、炎タイプを見る兼天候奪取のダイロックの為のストーンエッジの3つは確定。との大きな差別化点でもある飛び跳ねるですが、今回はで暴れた後にのトリル展開で〆るのが基本の動きとなった為ダイジェットは不要であると判断、ダイウォールの元技にもなる手助けを採用しました。この手助けによって相手のやをこちらのドラパの手助け流星群で倒したり、ドラミドロのヘドロウェーブを超火力の全体技にするなど大活躍でした。
ダイジェットを抜いた事によりSを延ばすより耐久に降った方が強そうと思い(あと意地っ張りにできる)対に対し叩きダイロックでコータス処理&天候奪取→次のターンダイスチルでフシギバナ処理のルートが取れるよう準速フシギバナ抜きまで降って残りをHPに降りました。(ホームのデータを見ても臆病バナは約2割なので切りました)
持ち物は環境上位に、、、などの炎タイプが多いことを考慮してオッカの実にしました。物理アタッカーはコバルオンで相手することがコンセプトなのでエースバーンに勝つためにもオッカの実は必要でした。
性格を意地っ張りにしたことによりから陽気イワパレス(157)くらいにはAを延ばせましたがそれでも火力は....【悲報】 ダイマコバルオン、ダイスチル読みでギガイアスを後出しされる程火力を舐められていることが判明
— シャングリラ (@pokeShangrira) 2020年8月19日あ、コバルオン君、意地っ張りにしても+4ナックルでセキタンザン落とせないんですね...
— シャングリラ (@pokeShangrira) 2020年8月20日ん、コバルオンなんで+4インファイトでコータス仕留め損なってるの?????????
— シャングリラ (@pokeShangrira) 2020年8月25日.....ハイ。
ただ、真面目な話をすると耐久に降っていないダイマ相手なら等倍でも落とせるだけの火力はあります
ダイスチルでH310-B103が確定1発(106.7%~126.1%)
H390-B95が56.2%の乱数1発(92.3%~108.7%)
ダイナックルでH370-B140が81.2%の乱数1発(96.2%~114.0%)
また、耐久値についてはかなり信用できオッカ込みで
A168の珠キョダイカキュウが34.8%~40.8%
A187の珠ダイアースが63.3%~74.0%
となっており1発耐えて返しの叩き+@で相手を倒せるようになっています。 -
ドラパルト
性格:臆病
努力値12-0-4-204-36-252
実数値165-112-96-146-100-213
C129エルフーンのムーンフォース確定耐え(流用個体)
叩き役。瞬間火力が欲しいので流星群を、S操作として電磁波を、誤魔化しの手段としてサイドチェンジを採用しました。電磁波は相手のに対してのダイロックor隣のの岩雪崩と重ねることにより早期処理したり、後の展開を考えて撒き散らしておくことでドラパルトが腐りにくくなります。サイドチェンジですが、叩きというかサポートのドラパのサイチェンは相手からしても読みやすいのであまり打つべきでは無いと感じました。ドラパのサイチェンは「サイチェンを打つしか勝てない!」という追いつめられた場面で打つ技なのが相手視点読みやすい理由かと思います。
基本的にはサポート役ですが、相手のや相手には、コバルオンの手助けと合わせてドラパやグドラを不意に破壊することもできます。この流星群だけは外さないで(1敗)
手助け流星群→ H326-D95が確定1発(103.6%~122.0%)
H300-D115が62.5%の乱数1発(92.6%~110.0%)
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ドラミドロ
性格:冷静
努力値252-0-0-252-4-0
実数値173-×-110-163-144-44
特防お化けのトリルアタッカーです。技は最大火力の流星群、先ほど述べた指対策のヘドロウェーブ、単体毒打点も欲しいのでヘドロ爆弾、ラストは構築単位で重いの打点になると共にの欠伸対策にもなる10万ボルトとしました。 火力アップアイテムは持たせていませんが十分な火力をしていて、ヘドロウェーブは
H164-D123が31.2%の乱数1発(87.8%~104.8%)
隣のコバルオンで手助けを重ねた場合
H175-D101輝石が確定1発(100.5%~118.8%)
H207-D90チョッキが68.7%の乱数1発(94.6%~112.0%)
となっています。
特殊耐久はC195珠のダイアイス(140)をダイマックス時余裕で2耐え(36.3%~43.0%)できるくらいに固いです。 ただトリルが無い場合、タイプ上相手がダイアースでこちらの弱点を突きながら特防を挙げてくることもありダイマ同士で打ち合うのはどうしても不利だと感じることが多かったです。 -
ドータクン
性格:呑気
努力値252-0-252-0-4-0
実数値174-×-184-×-137-34
採用経緯でも述べたようにトリルを貼れる詰め要因です。ボディプレスの威力を上げるためHB特化としました。技枠が余ったのでサイドチェンジを入れたところとの横の相性がやたら良いことが判明(地面、ゴースト、悪以外の全てのタイプを半減以下に受けられる)、サイチェンするなら鉄壁を押すので使う機会はあまり無かったですが要所では活きたと思います。構築全体で地面の一貫が凄まじいですが、役割対象のガオガエンに強くするためにも耐熱を優先しました。
+2ボディプレス→H202-B129が6.2%の乱数1発(85.1%~10.9%)
上のダメ計では超低乱数ですがドータクンへ打ったフレドラの反動等、クッションとして利用されることの多いガエンの性質上微妙に削れている事が多く+2ボディプレで多くのガエンを倒しきりました。 -
バンギラス
性格:意地っ張り
努力値236-196-0-0-0-76
実数値205-196-130-×-120-91
雑に突っ込んで雑に強かった特筆することがない怪獣です。最初は弱保を持たせていましたがほとんど発動しなかったので余っていた命の珠を持たせました。あまり機会はありませんでしたが、やに対して電磁波+珠ダイロックで処理するルートも取ることができます。Sラインについては最速に上から眠らされ続けそれが原因で負けまくったので最速バレル抜きまで上げました。 -
ウルガモス
性格:控え目
努力値244-0-60-100-4-100
実数値191-×-93-184-126-133
H:16n-1
HB:陽気の珠火炎ボール確定耐え
C:あまり
S:準速80族抜き
初手催眠を振ってくるが憎かったので採用しました。後ろので天候を取りながら虫の抵抗でデバフをばら撒く動きが強かったです。またの胞子に合わせて裏から投げ蝶の舞を積む動きもできます。物理耐久についてはさすがに無降りじゃ脆すぎたのである程度の目安として調整しました。
5 選出
-
対エースバーン軸、晴れパ、バンドリ、ラプキュワ、ドラパタンザン、その他のスタンパ
初手
裏が晴れなら、それ以外には刺さっている奴を選択
叩き起動できる相手なので叩きましょう。正直シーズン終盤は9割近くこの選出でした。エスバ軸にはに叩きダイロックを、バナコーにはに叩きダイロックを、リザコーならに電磁波ダイロックを、バンドリならに叩きダイナックルを、ラプキュワにはに叩きダイナックルを、ドラパタンザンにはに叩きダイロックを打ち相手のダイマックスポケモンをワンパンして試合を優位に進めましょう。裏は基本ですがそれぞれピン選出してトリルなしでも十分動けます。
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イエブリ+バナコーのような晴れトリルスイッチ
初手+
刺さってるやつを選択
+トリラー()で来た場合はウルガモスの虫の抵抗で時間を稼ぎトリル後に切り返し、軸で来た場合はバナに電磁波を入れて後発のサポートをします。 -
明らかにドラコバ刺さってない相手
初手+
裏 +
怒りの粉+トリックルームでトリルを展開した後に刺さっているほうをダイマックスさせて暴れましょう。ドータクンは早めに鉄壁を積んでおくとトリル2週目が見えやすいです。
6 総括
約2週間と言う短い期間でしたが叩きについて考え、前期のにレートでは及ばないものの、ほぼ同じ最終順位を取ることができて非常に嬉しかったです。地面の一貫が凄まじいのでダイマックスした襷を明確に倒す術がなく普通に殴られるだけで壊滅しますが、シーズン終盤はマッチングに恵まれ当たるドリュウズが大体珠か弱保だったこともあり全体を通して勝率7割、最後の1週間は8割近い勝率で戦い抜くことができました。来季は使えるポケモンが制限されるので、禁止される前にドラパルト-コバルオンの並びを使い結果を残せてよかったです(この2匹の色合い良くないですか?)
拙い文章でしたが、ここまでお読み頂きありがとうございました。
何か質問、ご意見があれば(@pokeShangrira)までお願いします