１．はじめ
こんにちは。シャングリラ(@pokeShangrira) | Twitter)です。今回はシリーズ10ルールのシーズン23において最終191位(レート1801)を達成したザシアン構築について紹介したいと思います。
試合数自体は多くはありませんが後から読み返したときこのルールでどんなPTを使っていたか思い出せるよう記録に残す意味も兼ねて記事を書かせていただきます。
２．PT作成経緯
今回の構築ですがPTの組み始めはザシアンではありません、「
のファストガードは何故弱いのか」という疑問でした。
ガラルサンダー考察（事前考察なので本編まで飛ばしても大丈夫です）
格闘/飛行という優秀な攻撃面に秀でたタイプを持ち特性負けん気により威嚇で止まらない優秀な物理アタッカーである（以下ガンダー）ですが、個人的に冠の雪原解禁に伴う登場時からそこまで活躍している印象はありませんでした。ダイマ環境においてガンダーが微妙だった原因としては ・環境にダイジェットが飛び交っていた点、・負けん気によりAが1.5倍になってもダイマによる2倍の耐久上昇には追いつけない為有利が取り切れない点(主に
）、・レジエレキ
の３つだと考えています。
しかしシリーズ10ルールはダイマックス禁止ルール。レジエレキは変わらず居るもののダイジェットは飛んでこず、1段階上がった攻撃で振り回すブレイブバードや雷鳴蹴りの圧力は相対的に上昇しました。更に使用率トップ2に輝いているのは
と
、タイプ上ガンダーの絶好のカモです(3位にレジエレキが居るのは置いておく)。このように環境的には追い風が吹いているように見えるガンダーですがそれでも数が多いとは言い難い使用率となっています(S20は使用率53位→S23は37位と増えてはいる）。
なぜ環境に溢れているゴリラガエンを上からワンパンできる希少な性能を持っているのにそれらへのメタとして採用されにくいのか、自分は理由として”ゴリラガエンを上からワンパンできないから”だと考えました。数行で矛盾したことを書いた気がしますが、これは更に詳しく書けば "猫騙し+隣の集中で行動を許してもらえず容易に倒されてしまう”という事です。対
が分かりやすいですが、負けん気雷鳴蹴りでガエンを倒そうとしてもザシアンのじゃれつくで縛られおり、スカーフで上を取って殴ろうとしても猫騙しで止められ先に書いたように集中でそのまま倒されてしまいます。ゴリラガエンに有利な要素を持ってはいるが猫騙しの存在によりそいつらに上手く触れさせてもらうのが難しく結果として強いかどうか微妙である、これがガンダーの使用率が伸び悩む原因だと考えています。 ここで本章の冒頭に書いた話に繋がります。
作成経緯本編
”役割対象であるゴリラガエンが猫騙し使いなのガンダーにファスガを持たせてその猫を防ぐ”という考え方は一見それっぽいですが、その猫騙しを防いで行動させたい(ゴリラガエンを殴りたい)のはガンダー自身であることが大半となっています。ファスガを打つことはガンダーを止めたい相手の思惑に乗っており、何のアドも得られていない結果となるのが「ガンダーのファスガは弱い」疑問の回答だと結論づけました。
そこで「ガンダーをファスガで守れば強いのではないか」と考え始めました。先にも書いたようにシリーズ10の非ダイマ環境であればガンダーは元々に物理アタッカーとして優秀な性能をしており、そこに厄介な高耐久ポケモンであるゴリラガエンを確実に倒せるおまけも付いてきます。ファスガでガンダーの隣のポケモンの1手番を消費しても相手1体を倒せるなら問題ない(しかも相手の想定外のポケモンを)としてファスガ使いを探し始めました。求める要素としては大きく・ゴリラガエン(ついでにコジョンドも)及び威嚇を呼ぶ物理アタッカーで、・ファスガだけではなく普通に殴っても強い の2点が挙げられます。伝説環境でこの要素を満たすポケモンを探したところザシアンが該当したのでファスガ役として採用することにしました。贅沢すぎるだろうとは思いましたが、相手はザシアンを止めるためにガエンを始めとした威嚇や猫騙しをガンガン選出してきますし、威嚇が出されないなら雷鳴蹴りでサポートしながらフルパワー巨獣斬を振り回せます。結構シナジーがあり強そうで何より決まったら絶対楽しいと思いそのまま他の4体を探し始めました。
まずの並びでは相手のレジエレキと化身ランドロスにエレキネットを絡めて縛られうると考えたのでそいつらにタイプ上強くあわよくば身代わりの起点にもできるサイキネを持たせた
が入ってきました。また、相手の追い風オーガに潮吹きを打たれるだけで壊滅しうるので瞑想
@アッキにトルネオーガ軸は任せることにします。オーガ以外には黒バドの通りもえげつないのでそれを受けるための駒として汎用性の高い＠チョッキを採用しました。最後の1枠ですがここまでＳ操作役がおらず相手のスカーフエンテイがキツかったり、全体技がメインウェポンである黒バドオーガ相手に対策枠1つで戦うの難しいと感じた為追い風バクア
を入れてPTを完成させました。
３．個別紹介
ザシアン
持ち物：くちたけん
特性：ふとうのけん
性格：意地っ張り
技構成：巨獣斬/じゃれつく/ファストガード/守る
努力値：172-188-4-0-4-140
実数値：189-235-136-×-136-186
A:ガンダーの雷鳴蹴り(26.0~30.9%)と合わせてH207-B177を+1じゃれつくで落とせる(73.9~86.9%)値
S:大体のミラーで勝てそうな値
PTの伝説枠で現環境最強の物理アタッカー。スカーフガンダーの雷鳴蹴りと合わせることで上のスイクン以下の物理耐久のポケモンは全員上から切り捨てる。初めてザシアンを自分で使ったが等倍相手をワンパンで薙ぎ払っていく高火力に加えて大体の攻撃は1発耐える耐久も併せ持っており改めてぶっ壊れた数値をしていると感じた。A実数値を235まで伸ばすことであわよくばA222巨獣斬耐えを貫通できないかと思っている。ファスガは隣のガンダーが確実に相手を倒せる時以外決して押してはいけない、それくらいの気持ちだが決まればリターンはでかい。
ガラルサンダー
持ち物：拘りスカーフ
特性：負けん気
性格：意地っ張り
技構成：雷鳴蹴り/ブレイブバード/地獄突き/コーチング
努力値：76-196-0-0-0-140
実数値：175-187-110-×110-150
H:16n-1
A:+1雷鳴蹴りでH202-B143が87.5%の高乱数1発(99.0~116.8%)
S:最速
+3
ASに振り切っても良かった気はするがほぼ無耐性のガンダーを耐久無降りで使う勇気は無かったので大体のガエンを倒せるであろうAとワンチャン追い風下の中速ポケモンも抜けそうなSを確保して残りをに降り精神安定を図った。インファイトではなく雷鳴蹴りなのは負けん気発動時にガエンを倒すのは雷鳴蹴りで足りるであろう事と隣のザシアンと集中した時より火力が出る為。事前の目論見通り追い風を使ってこないスタンパ相手への攻撃性能はエゲツなく、拘りスカーフと雷鳴蹴りのBダウンにより遺憾なく制圧力を発揮してくれた。コーチングは技枠が余った為取り敢えず入れた枠だが、隣のザシアンをコーチングすることで相手のザシアンの手助け巨獣斬を耐えて返しの巨獣斬で倒す凄まじい刺さり方をしたためこのままでいいと思う。
俺のザシアンの方が強い！！！！ pic.twitter.com/hDrEo69Soe
— シャングリラ (@pokeShangrira) 2021年11月1日
化身ランドロス
持ち物：命の珠
特性：力尽く
性格：控え目
技構成：大地の力/サイコキネシス/身代わり/守る
努力値：68-0-252-156-4-28
実数値：173-×142-170-101-125
H:4n+1
HB:A244の+1巨獣斬耐え(83.8~99.4%)
C:H199-D145までのを大地で確定1発(102.0~121.6%)
HD:C217の珠アストラルビット耐え(82.0~97.1%)
S:準速
抜き
相手のザシアンにタイマンから確実に勝つためのB降りランドロス。PT内で唯一のまともな特殊アタッカー且つ守る持ちなので重要度は高い。草タイプへの打点はザシガンダーで足りていることもあり、先にも書いたが相手のランドロスを意識しサブウェポンはサイキネとしている。
ラティアス
持ち物：アッキのみ
特性：浮遊
性格：図太い
技構成：サイコショック/冷凍ビーム/瞑想/自己再生
努力値：252-0-196-0-60-0
実数値：187-×-148-130-158-130
HB:B+1時A187のトリプルアクセルを95%で2耐え(42.7~52.4%)
HD:C222
の雨雫しおふきを97%で2耐え(42.7~50.8%)
カイオーガ及びグラードン軸相手に詰め切ってもらう為のラティアス。アッキを持つことでグラカイ本体以外のアマ―ジョやミミッキュ等の取り巻きにも勝てるようにしている。オーガに受け出すことを考えたらもっとDに厚くしても良かったかもだが対アマ―ジョが不安になるので諸説。
ガオガエン
持ち物：突撃チョッキ
特性：威嚇
性格：のんき
技構成：フレアドライブ/バークアウト/とんぼがえり/猫騙し
努力値：252-52-92-0-108-0
実数値：202-142-134-90-124-58
HB:A222の+1聖なる剣耐え(84.1~99.0%)
A222
の断崖の剣耐え(83.1~99.0%)
HD:C222の雨根源確定(83.1~98.0%)
C183
の+2マジシャを88.7%で2耐え(43.5~51.9%)
C183の珠大地を最高以外耐え(85.1~100.4%)
A:H降りザシアンに対してフレアドライブが81.3％の確率で75%以上入る（72.3%~85.4%）
黒バドへの受け出し回数を確保する為のチョッキガエン。調整自体は半年前のディアピの使いまわしだが相変わらずミリ耐えを連発してくれて使い勝手は良かった。最遅なのはボックスに居た威嚇色ニャビーが最遅だったため。
スイクン
持ち物：リンドの実
特性：精神力
性格：穏やか
技構成：熱湯/バークアウト/追い風/ミラーコート
努力値：252-0-20-52-132-52
実数値：207-×-138-117-167-112
HB:A177
のインファイト2耐え(42.0~49.7%)
HD:C217の珠アストラルビット2耐え(41.5~48.7%)
C201の+2ムンフォ耐え(82.6~97.5%)
C152の磁石10万ボルト耐え(81.1%~98.6%)
C:余り
S:追い風下で抜き
対特殊アタッカー伝説及びS操作役として加入した。高い特殊耐久を活かしてバクアや追い風等で盤面を整えてもらう。持ち物がリンドなのはトルネオーガによく入っているアマ―ジョの追い風パワーウィップで即死することを防ぐためであり、ゴリラも合わせて発動機会は無いわけではないがオボンの方が汎用性は高くなるので悩みどころ。色ザシアンと並んだ時は色合いも相まって盤面の見栄えが良くなる。
4．選出
対ザシアン、ムゲンダイナ
初手：
後発：＋or
先発2体でガンガン圧力を掛ける選出、初手にレジエレキがいなければ少なくとも1体は持っていける。2ターン目以降はそのまま制圧するかガエンスイクンに回して場を整えるかその場のノリで。
対カイオーガ
初手：
後発：＋or
ザシアンでオーガの取り巻きをさっさと倒しスイクンでバクアをばら撒きながらラティで詰めやすい盤面を作ることを意識する。物理アタッカーが2枚以上いる場合はガエンを出したいがアマのみなら上から殴れる可能性のあるガンダー選出も視野に入る。
対黒バド
初手：＋or
後発：＋ラティ以外の残りから選択
先発スイクン、後発ガエンは確定だが残りは相手の面子による。できるだけガエンのHPを残して受け出し回数を増やしたい。
対白バドトリル
初手：＋or
後発：＋oror
スイクンガエンの猫威嚇バクアでダラダラ時間を稼ぎながら削り、トリル2週目前に倒しきる試合展開が目標。相手が物理に偏重していたらコーチングでザシアンにBバフを掛けて威嚇と併せて仁王立ちでトリルを凌ぐルートも視野に入ってくる。
5．総括
スイクンの枠がゴリラだった前身を含めて計41戦で勝率は6割、スイクンが加入した後は23戦で勝率65％と悪い数字では無いと思っています。相手のガエンに止められることなく上から殴りつけるザシアンガンダーの並びは使っていて非常に楽しく爽快でした。雷鳴蹴り＋巨獣斬の集中は通ることが多く初手でグラードンを吹っ飛ばしたりとスカーフガンダーの強みが活かされていたと感じます。
今後ものんびりポケモンをやっていけたらと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました
